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こどもに食べさせてはいけない食品(今回3つあげてみました)

その1.赤ちゃんに食べさせてはいけない食品:はちみつ

最近報道されてご存じの方も多いと思いますが、はちみつにはボツリヌス菌という毒素を産生する菌が含まれています。
ボツリヌス菌は嫌気性菌といって空気のないところで増殖しますので、瓶の中で完全密封されていても増えていきます。
少量でも呼吸困難、呼吸停止など重篤な症状をひきおこしますので乳児には与えないよう、注意が必要です。

その2.幼児(幼稚園児くらいまで)に食べさせてはいけない食品:ピーナッツ(固形)

幼児がピーナッツを食べると、咳をしてむせ込んだときにピーナッツが気管支に入り込んで気管支異物となることがあります。
長時間気管支内にとどまっていると、水分を吸収したピーナッツはさらに大きくなり、また気管支内で上下に動く刺激により、気管支内空が腫れて気道が狭くなり、呼吸困難をきたすことがあります。
内視鏡で摘出できればよいですが、時に手術が必要になることもあります。
まれに低酸素血症のため、後遺症をのこすことがあります。
アーモンド、カシューナッツなどナッツ類、節分の時の炒り豆も幼児に与えるのは控えましょう。(固形でないピーナッツは、それに対するアレルギー体質がなければ問題ありません)

その3.小児全般に食べさせてはいけない(食品):マスのさしみ

ニジマスの塩焼き、唐揚げはおいしいですが、時にお父さんと一緒にニジマス釣りに行き、たくさん釣ったなかの一部を刺身にして食べてしまうケースがあります。ニジマスにはサナダムシ(広節列頭条虫)が寄生していますので、さしみで食べた後、おなかのなかでサナダムシの幼虫が成長し、時に腹痛、やせ、貧血などの症状があらわれます。
一般的には虫体の一部が便中に排出されて気づかれます。
内服によって治癒しますが、症状(排出された虫体を発見したときなど)の見た目や気分はよくありません。
ニジマスはしっかり加熱が必要です。

海水魚でもマダカ、セイゴ、イカなども寄生虫をもっているものがいます。安易に刺身にして食べるのもやはり問題です。
最近、きれいな海でとれた魚でも、アニサキス症の発症の増加が報告されています。