27年度は例年よりRSウイルス感染症の発生が
多く見られました。
当院で9月1日から12月2日までの間にRSウイルス
感染症と診断し、総合病院へ紹介して入院した児は
1歳未満 15名
1歳 5名
2歳 4名
3歳以上 4名 でした
約3か月の間に1歳未満児は15名、1歳以上の児は13名入院となりました。
1歳以上の児でもRS感染症で入院するケースは少なくありません。
乳児期早期のRSウイルス感染症は細気管支を発症することが多く、喘鳴の
症状などで、大体の診断(RS感染症)はつきます。
一方、1歳以上では、激しい咳、高熱が続くことがあります。入院となり、酸素管理が必要となる例もあります。また入院例以外でも、症状が長引き、外来で点滴をおこなうケースもあります。
RSウイルス感染症は、ただのかぜではなく、感染力も強く、1歳,2歳の児がRSウイルス感染症にかかると、クラス内で次次に感染して行く可能性があります。また、保育園で感染した児が家庭内で下の児(妹や弟)に感染させ、1~4か月の児が入院した例もあります。
2012年の厚生労働省の保育所における感染症対策ガイドラインでは、登園届を提出する感染症としてRSウイルス感染症も対象としてあげています。
また、RSウイルス感染症を登園届を出す疾患とする自治体が増加しています。
保育所では、日頃から手洗いを励行しましょう。また、咳が目立つ子は咳エチケットとしてマスクをすることが望ましいと考えます。